数年ぶりの新宿。人ごみの中を行く。息苦しさを感じつつも、都会のエネルギーに高まっている自分もいる。高揚感。どうしてだろう。見るもの全てが騒がしい。華美な装飾をした広告、バラバラに掲げられた看板、爆音で流れる音楽、メディレイプ。でも奥底に感じる高揚感。人々の集まりが何か大きなものを膨らませるエネルギーのように、全てが可能になってしまうかのように感じさせる。心の奥底から湧いてくる高揚感。なんでもできる気がする。
いつぞやの日記から
眠い、早く眠ってしまいたい。すべてを無にする行為、睡眠。眠ることによって、何もかも忘れ去ることができるから。向き合わなきゃいけないこと、目を合わせないといけないこと、睡眠の中では意味をなさない。全ての問題が解決する。僕は眠る、宇宙の彼方にワープできる。空想的な世界の中で自由に歩き回る。幸せな世界。何も憂うことはない。心地良い。春の心地。誰からも干渉されない、甘美な世界。
2024/5/6 暗闇ドキッ、君にドキッ より
英会話の授業で一緒になった人が、それはそれは、水もしたたる良い男(やけに古い表現だ)だった。彼は横浜のどこかの公立高校で(どこだったか忘れた)、地元が多少近いということで授業後によく話した。ダンス部で学生生活をインジョイしている風だった。実際にインジョイしていたと思う、彼女がいると言っていた、しかも高校の同級生で、クラスで一番可愛い子なんだろうというのは容易に想像できた。英会話では「趣味は何か」というありきたりな質問に「音楽を聴くこと」と答えていて、好きなアーティストは「YUKI」と言っていた。ありきたりな音楽で、ありきたりな回答だと思った。サークルでもありきたりな女とありきたりなあれこれをして、ありきたりな人生を歩んでいくんだろう、と僕は思っていた。多分予想は当たっていたと思う。彼は今頃、海外を飛び回る商社マン(勝者マン)とかになってるんじゃないかな。髪色は茶色で、パーマをかけていて、キャンパスですれ違ったら二度見にしてしまうくらい、おしゃれだった。僕もそうなりたいと思った。のちに僕は3年生の時に金髪にしてパーマをかけて、学生生活をインジョイしてる風となった。風は風であって、もちろん水はしたたっていなかった。汗をかきづらい体質だから。女優体質なんだと思う。
2024/5/20 若い頃の自分に何ていうだろう より
ある小さな村が、旱魃に襲われました。このままでは作物の収穫が非常に危ぶまれます。日曜日のミサの後で、村人たちは神父に相談しました。
「もうひと月も雨が降っていません。何か対策を立てないと、このままでは作物が全滅です」
それに対して、神父はこう答えました。
「信仰とともに祈りなさい。信仰とともに祈る必要があるのです。いいですか、信仰なき祈りは、祈りのうちに入らないのですよ」
農民たちは、一日に三度集まって、雨が降るように祈りました。次の日曜日に、みんなは一緒に神父に会いに行きました。
「神父様、どうもうまく行きません。毎日みんなで集まり、雨が降るように祈っているのですが、なかなか雨が降らないのです」
すると神父が尋ねました。
「あなた方は、本当に信仰を持って祈っていますか?」
「はい、そうしています」とみんなは答えました。
神父はそれを聞いてこう言いました。
「私はそうは思いません。あなた方が本当に信仰を持って祈っているとは思えないのです。その証拠に、あなた方のうちの誰も、今日、ここに傘を持ってきていないではありませんか」
「信仰は、山をも動かすのです。あなたの内なる神は、宇宙全体にあるすべてのもの、あらゆる惑星にあるすべてのもの、地球にあるすべてのものを統御している、普遍的で偉大な力と繋がっています。周りをちょっと眺めてみてください。人間の手が触れていない大自然の調和された美しさを見れば、神を信仰する気持ちはますます増大するでしょう。星のきらめく静かな夜空、無限に広がる大海原、夕日の荘厳な美しさを前にして、あなたは敬虔な気持ちにならないでしょうか。宇宙は完全に調和されています。朝日が毎日昇り、月が姿を現わし、惑星が空間を整然と運航し、塩はリズミカルに干満を繰り返しています。神の大いなる計画がこうした大調和を醸し出しているのです。あなたもまたその大調和の一部をなしていることに、是非とも気づいてください。」
2024/10/12 夜に掛ける より
眠い国にっぽん、でも眠れない国にっぽん
tiktokより