2026/6/19 詩作

2026/6/19 詩作

「満たされながら」

陽射しが伸びても届かない

肌で呼吸ができなくて

生気に満ちたそよ風も

するりと通り抜けていく

タバコの煙は吸い込めて

スマホの波にさらわれて

布団をかぶって

片目をつぶって

まぶしくて

青白い流れに

満たされながら窒息する


「呼吸」

記憶の隅々にまで

薄緑のそよ風が

染み渡らなくて

知性の奥の枝先にまで

突き抜ける青空が

響き渡らなくて

つま先の端々にまで

銀色の雨だれが

透き通らなくて

濁った川に

浮かぶ空き缶


「さえずり」

スマホのアラーム起こされて

そそくさ朝飯呑み込んで

明日の休日夢に見て

玄関出たら 

ほーほけきょ

木々の梢のしなる音

洗濯物の揺らぐなか

うぐいすどこに

いるとも知れず

鍵の音より

歌声の

響きが今日の朝を照らす